【道路斜線の緩和】公園・線路・河川・里道が道路に面するときの緩和

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  • 公園や線路が道路の反対側にあると、道路斜線が緩和される?
  • 斜線の緩和について図解で知りたい。
  • 『公園・線路・里道・川』に道路が面するときの緩和を一覧表にまとめてほしい。

こんな疑問や要望に答えます。

この記事では、里道・川・公園・線路に面する敷地での道路斜線の緩和について解説します。

道路が線路や公園に面している敷地は意外と多くて、緩和を使いこなせると、建物の高さ設定の自由度は格段に上がるかと。

 

このサイトは、確認検査機関で意匠審査を担当していた一級建築士が運営しています。

住宅から特殊建築物まで、1000件以上の設計相談を受けて得た建築基準法の知識を、できるだけわかりやすくまとめていくので、ご参考までにどうぞ。

 

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『公園・線路・河川・里道』に道路が面するときの斜線緩和【一覧表】

道路斜線の制限には、道路の反対側に公園・線路などの空地に面しているときに使える緩和があります。

細かい説明はいらない、結論から知りたいという人のために一覧表にまとめました。以下をご覧ください。

 

表:防火上有効な空地による延焼ラインの緩和一覧表

道路斜線の緩和に有効な空地の種類緩和内容
里道・農道・臨港道路など(公共団体が所有・管理)それぞれの空地の「幅」も道路の幅員とみなす
水路・都市下水路など(公共団体が所有・管理)
水面(川・海)
線路敷
※高架や駅舎があると緩和不可となる場合あり
公園・広場など

 

この一覧表を見ると、道路が空地に面するときの斜線緩和の内容はシンプル。要するに、空地の幅すべてが道路斜線の緩和に適用できるということですね。

 

道路斜線緩和_公園

 

ここからは、公園・線路・河川・里道のそれぞれの空地について、緩和を適用するときの条件を解説していきます。

 

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道路の反対側に『公園・広場』があるときの道路斜線の緩和

道路の反対側に公園があるときは、道路+公園の全幅が道路幅員とみなされ、斜線制限を計算することができます。

公園といっても、空地があって遊具があれば、どこでもいいというわけではありません。

 

道路斜線の緩和が使える公園・広場は以下のとおり。

  • 都市公園法にもとづく公園・緑地
  • 公共団体が所有・管理する公開広場

 

事前に特定行政庁や確認検査機関に相談したうえで、認められれば緩和が適用できるケースもあります。

  • 開発行為による帰属公園
  • 都市計画公園で事業認可されている空地

 

道路の反対側に『線路』があるときの道路斜線の緩和

線路は、実際に現地を見て開放性のある空間があるときには道路斜線の緩和が使えます。

 

線路に面していても、高架や駅舎があるときは、確認検査機関に相談が必要ですね。

ちなみに、大阪府下で確認申請をする際、駅舎がある場合の取り扱い下記のとおり。

3 − 48 道路の反対側に線路敷(高架等)がある場合の取扱い

道路の反対側に線路敷(高架等)がある場合の道路斜線制限の緩和について、どのように取扱うのか。下図のとおりである。

1. 線路敷等が平面の場合

以下省略

出典:建築基準法及び同大阪府条例質疑応答集〔第6版〕

 

道路の反対側に『川・海』があるときの道路斜線の緩和

道路の反対側に河川が面するときも、川幅を道路斜線の緩和に適用できます。

海は言うまでもなく緩和OKですね。あまり出会う機会のない敷地だと思いますが…。

 

道路の反対側に『里道・農道・水路』があるときの道路斜線の緩和

里道や水路も全幅が道路斜線の緩和対象。

緩和を適用するときは、里道・水路などの法定外公共物に対して、以下の基準を満たすことを確認しておきましょう。

  • 公図による確認
  • 現地にて空間があることを確認
  • 将来にわたって空間が確保されること
  • 道路区域明示図による確認

なお農道、港湾道路、都市下水路で公共団体が管理するものも同じように取り扱うことができます。

 

建築基準法施行令134条を読んでみる【公園・広場・水面に面するときの緩和】

道路の反対側に公園などがあるときの道路斜線緩和は、建築基準法施行令134条に定められています。

(前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合)

第134条

前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合においては、当該前面道路の反対側の境界線は、当該公園、広場、水面その他これらに類するものの反対側の境界線にあるものとみなす。

以下省略

 

まとめ

  • 道路斜線の制限には、道路の反対側に公園・線路などの空地に面しているときに使える緩和がある。
  • 道路の反対側に公園があるときは、道路+公園の全幅が道路幅員とみなす。
  • 線路は、実際に現地を見て開放性のある空間があるときには道路斜線の緩和が使える。
  • 道路の反対側に河川が面するときも、川幅を道路斜線の緩和に適用可。
  • 里道・水路などの道路斜線緩和では、以下の基準を満たすことを確認。
    • 公図による確認
    • 現地にて空間があることを確認
    • 将来にわたって空間が確保されること
    • 道路区域明示図による確認
  • 道路の反対側に公園などがあるときの緩和は、建築基準法施行令134条に定められている。