指定確認検査機関に転職するメリット・デメリット【検査員が語る】

建築士の転職
  • 今は、建築設計者として働いているけど、将来どうなるか不安。
  • 独立は考えていないし、ずっとこの仕事でいいのかな…。
  • いい転職先があれば検討してみたい。

こんな疑問に答えます。

本記事では、指定確認検査機関に就職して確認検査員として働くことのメリットとデメリットを紹介。

確認検査機関に転職することを選択しのひとつとして検討する方に役立つ情報かと。

このサイトは、転職回数3回、「建設業」「建築士事務所」「確認検査機関」という複数の業種を経験した一級建築士が運営。

建築業界のなかで、少しずつ業務の幅を広げた経緯をもとに書いていくので、ご参考までにどうぞ。

指定確認検査機関に転職するメリット

 

確認検査員に転職するメリットは、ざっくり分けると4つです。

 確認検査員に転職するメリット

  • 確認検査員は比較的ストレスが少ない
  • 確認検査員の資格(建築基準適合性判定資格者)は希少価値が高い
  • 確認検査機関は倒産しづらい
  • 資格を取れば、建築業界内で転職がしやすい

 

『確認検査員』は比較的ストレスが少ない

個人的な見解ですが、確認検査員は、比較的ストレスが少ない職業だと思います。

 

もちろん確認検査員の中には、激務・多忙によってストレスを感じる方もいるはず。

ただ、確認検査業務は設計や現場管理など、建設業界の他の仕事と比べて、ストレスが少ないと感じます。

設計者には創造的なものを生み出すために、答えのないプラン制作に取り組む苦しみがありますよね。できあがったものが批判にさらされる危険も。

 

「産みの苦しみ」があるデザイン業務に比べると、確認検査は建築基準法という明確な指標があり、作業の終わりが見えないということはありません。

戸建住宅の審査に3時間取り組めば、ひとつの物件が完了するなど、業務時間の見通しがたてやすいため「いつ仕事が終わるかわからない」というストレスはありません。

 

確認検査員の資格(建築基準適合性判定資格者)は希少価値が高い

確認検査員として自立して仕事をするためには、「建築基準適合性判定資格者」という資格が必要です。

そして、「建築基準適合性判定資格者」の検定は「一級建築士」を持っていないと、受験することができません。

資格を取得するためのハードルがけっこう高い…。

だからこそ、「建築基準適合性判定資格者」は、無資格の方と比べて転職において、希少価値の高い人材になり得ます。

資格取得への道のりは険しいですが、挑戦する価値ありです。

 

確認検査機関は倒産しづらい

確認検査機関を立ち上げるには、国や都道府県の指定が必要となります。

つまり、新しい企業が簡単に参入できない業種ということですね。

たとえば、飲食業界のように、毎日新しい店舗ができては潰れるという競争の激しい業界と比べると倒産のリスクは低い職種と言えるでしょう。

 

資格を取れば、同業他社への転職がしやすい

確認検査員の仕事は、社会的な認知度がまだまだ低いかと。

建築業界以外の人は確認申請について、ほとんど知りません。

すき間産業ともいえる限られたコミュニティだからこそ、一度身につけた確認検査員としてのスキルは貴重な経験として評価され、転職で有利にはたらきます。

確認検査員の数は全国的にみても少ないため、確認検査機関から転職するときに、同業他社で採用される方が多い。

資格という武器があれば、特定の会社に依存せず、業界を渡り歩いていけるというメリットがあります。

 

指定確認検査機関に転職するデメリット

確認検査員に転職するデメリットは、大きく分けて2つ。

 確認検査員に転職するデメリット

  • 一級建築士の資格が取得できないと居心地が悪いかも
  • 創造力を発揮する仕事は少ない

 

一級建築士の資格が取得できないと居心地が悪いかも

確認検査員として仕事をこなすためには、「建築基準適合判定資格者」の資格が必須。

建築基準適合判定資格者を受験するためには、「一級建築士」資格の取得が絶対条件。

建築基準適合判定者になれないと、確認検査員ではなく「検査補助員」としての業務しかできません。出世もむずかしいでしょう。

確認検査機関に入社することはできたのですが、一級建築士になかなか合格できず、苦労している方がいます。

 

確認検査機関に転職するだけであれば、一級建築士資格がなくても、建築実務の豊富な経験があれば採用される可能性はあります。

しかし、確認検査員として生きていくのであれば、「一級建築士」「建築基準適合判定資格者」を必ず取得するという覚悟が必要です。

 

創造力を発揮する仕事は少ない

「自分の創造力を最大限に活かした仕事がしたい」という方には、確認検査員の仕事は適していないかも。

 

「仕事に必要な能力とは”解決”と”創造”。この2つに尽きる」とは、東進ハイスクールの林修先生の言葉ですが、確認検査員の業務では「解決力」が大いに問われます。

 

顧客から建築基準法の解釈について相談をうけたり、過去に例がない計画の建物をどのように審査するかなど、さまざまな問題を解決していかなければなりません。

ぼくは設計デザインのような創造的な仕事が苦手です…。だからこそ「解決力で勝負しよう」と考え、検査機関への転職を決めました。

 

 

まとめ

上記のメリットとデメリットをまとめると、確認検査員の仕事はこんな方におすすめ。

  • 「創造力」を活かす仕事が苦手。「解決力」を活かす仕事を探している
  • 設計のように答えのない仕事ではなく、明確な基準(建築基準法)がある仕事がしたい
  • 一級建築士資格をすでに持っている、または取る覚悟を決めている

 

確認検査機関への転職で利用したサイト・エージェント