建築確認申請の流れを解説|申請期間の目安はどれくらい?

確認申請マニュアル
  • 建築確認申請の流れがつかめていないので、どれくらいの日数がかかるか不安…。
  • 申請期間のおおまかな目安が知りたい。

こんな疑問に答えます。

確認申請を出し慣れていない方は、どのような手順で申請が進むのか、納期を守れるか不安ですよね。

本記事では、確認検査機関で働いた経験をもとに、建築確認申請の基本的な流れと申請期間の目安を解説します。

このサイトは、確認検査機関で意匠審査を担当していた一級建築士が運営しています。

住宅から特殊建築物まで、1000件以上の設計相談を受けて得た建築基準法の知識を、できるだけわかりやすくまとめていくので、ご参考までにどうぞ。

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建築確認申請の流れ

まずは、建築確認申請の全体の流れをつかみましょう。

以下のような手順で確認申請は進んでいき、最終的に確認済証を受領すれば完結となります。

  1. 事前相談
  2. 事前受付
  3. 事前審査
  4. 図面訂正
  5. 訂正確認
  6. 本受付→申請手数料の支払い
  7. 消防同意
  8. 決裁
  9. 確認済証交付

 

事前相談

はじめて申請を出す確認検査機関には、計画の概要がわかる図面を窓口に持参して、事前に相談することをおすすめします。

申請図書をいきなり持ち込んで『事前受付』をしても構わないのですが、申請の期間や建築基準法の解釈など、確認検査機関ごとに異なることも多いので事前に調整しておいた方が安全。

前もって相談することによって、申請図書を提出した後の流れがスムーズに進みます。

 

事前受付

確認申請図書を確認検査機関に提出し、事前審査の受付を行うことを「事前受付」と呼びます。

事前審査というのは、建築基準法において定められた行為では無く、確認検査機関側のサービスのようなものです。

 

もし、設計者側が希望するのであれば、事前受付をせずに本受付を行うことも可能。

ですが、現在はよほどの事情がない限り、事前受付を行い、事前審査を受けて『本受付』に進むという流れを取っているかと。

いきなり「本受付」をすることのメリットとデメリットは、「6.本受付」の項目で詳しく説明します。

 

事前審査

設計者から提出された申請図書について、確認検査機関が『事前審査』を行います。

建築基準法に適合しない部分や誤記がある場合は、指摘書をメールやFAXで設計者に送付します。

 

仮の審査とはいえ、現在は「事前審査の中で訂正すべき箇所は全て指摘する」というのが一般的で、本受付後の指摘事項の追加は出ないように心がけて、確認検査機関側は審査を行っています。

 

図面の訂正

確認検査機関が事前審査を行って出た指摘事項に対して、設計者が図面の修正を行います。

 

訂正確認

設計者が確認検査機関に出向き、窓口で訂正した図面を差し替えます。

そして、検査機関の審査担当者に差し替えた箇所の確認をしてもらいます。

 

本受付・申請手数料の支払い

検査機関による意匠・設備・構造の訂正確認の上、「支障なし」と判断されれば、本受付に進みます。

申請手数料を支払うのは、このタイミングです。

事前審査を希望しない場合は、いきなり「本受付」を行うこともできますが、以下のようなメリットとデメリットがあります。

 

事前審査を省略して『本受付』をするメリット

消防同意のために所轄消防署に確認申請図書を送っているあいだに、並行して確認審査を受けることもできるため、申請期間が短縮できるメリットがあります。

例えば、意匠・設備の訂正が終わった状態で、消防同意のために所轄消防署に申請図書を送付し、同意を受けているあいだに、並行して構造の図面修正をするなどの対応が可能。

消防同意には構造図書を送る必要がないからですね。

構造審査と消防同意を同時に進められるので、確認申請期間が短縮できます。

 

事前審査を省略して『本受付』をするデメリット

本受付後に確認審査をした結果、建築基準法に不適合となる部分があった場合、ただ単に「図面を訂正する」だけでは済まないことがあります。

もしも建築基準法に適合しないような重大ミスが発覚した場合、検査機関側から「適合できない旨の通知書」という書類が発行され、一度確認申請を取り下げて、再申請しなければならないこともあります。

参考:旭川市ホームページ

「適合しない旨の通知書」「適合するかどうかを決定できない旨の通知書」の取扱いについて | 旭川市
旭川市公式ホームページです。

 

つまり、申請図書に大きな不備があった場合は申請手数料を2回払うことになり、審査期間も大幅にかかるリスクを負うということ。

どうしても申請スケジュールを短縮したい場合で、申請図書にミスがないという自信があり、検査機関側に認められた場合のみ事前審査の省略を行いましょう。

 

消防同意

消防同意とは、確認済証を交付するにあたって所轄消防署の同意を得る行為を指します。

ただし、「消防同意」はすべての建築物に対して必要なわけではありません。

建築基準法93条に定められた以下の建築物には、消防同意が必要です。

  • 防火地域または準防火地域内の建築物
  • 併用住宅で住宅以外の用途に供する部分の床面積の合計が延べ面積の1/2以上であるもの又は50㎡を超えるもの
  • 一戸建ての住宅と併用住宅を除くすべての建築物(長屋、共同住宅、工場、事務所、倉庫等)

 

多くの市町村では、確認検査機関で本受付した後、検査機関から所轄消防署に設計図書を送付し、同意が得られれば、返送されるという流れを取っています。

ただ、大阪府の一部地域(特定行政庁が大阪府となる申請地)では、確認申請を提出する前に消防同意を受けることになる等、行政によって手順が異なる場合があります。

はじめて確認申請を出す計画地では、確認検査機関に「消防同意手続きの流れ」を聞いてみてください。

 

確認検査員による決裁

確認検査員が設計図書を最終チェックし、建築基準法に適合していると判断されれば、決裁が行われます。

 

確認済証の交付

決裁で問題がなければ確認済証が発行されます。

代理者は確認検査機関の窓口に行けば、確認済証を受け取ることができます。

受け取りには代理者の受領印が必要となりますので、印鑑を忘れずに持参してください。

 

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建築確認申請にかかる期間の目安

戸建住宅(消防同意あり)の確認申請期間の目安を”2階建て”と”3階建て”に分けて書きつつ、参考までに”特殊建築物”の申請期間についても触れておきたいと思います。

申請期間については、自身が確認検査機関で働いた経験をもとに算出していますが、あくまでも平均的な日数です。

申請先の混み具合や物件の用途・規模によって、確認申請期間は変動しますので、必ず事前にスケジュールの調整を行いましょう。

 

木造2階建て戸建住宅の確認申請期間

事前審査:約3日

図面の訂正:約3日(設計者の努力次第で変わります)

消防同意:約4日

決裁:約1日

合計:約1.5週間

木造3階建て戸建住宅の確認申請期間

事前審査:約7日

図面の訂正:約5日(設計者の努力次第で変わります)

消防同意:約7日

決裁:約1日

合計:約3週間

戸建住宅以外(特殊建築物など)の確認申請期間

身も蓋もないかもしれませんが、特殊建築物などの申請期間は一概に出すことはできません…。

目安としてお伝えできるのは、事前審査・消防同意・決裁の日数ですが、これらも物件によって大きなバラつきがあると思われます。

検査機関との事前のスケジュール調整が必須。

事前審査:約14日
消防同意:約7日
決裁:約2日
合計:約1.5ヶ月~

構造計算適合性判定省エネルギー性適合性判定が必要な大規模建築物は、審査期間がさらに伸びる可能性があるので要注意です。

 

まとめ

  • 確認申請の流れ、全体像を把握しよう
    • 事前相談
    • 事前受付
    • 事前審査
    • 図面訂正
    • 訂正確認
    • 本受付⇒申請手数料の支払い
    • 消防同意
    • 決裁
    • 確認済証交付
  • 事前審査制度を有効活用し、いきなり本受付をするのは、できるだけ避けましょう
  • 確認申請期間の目安を参考に、確認検査機関に事前に相談に行きましょう

 

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