筋かいの入れ方と設計基準|金具・プレートの種別も解説【令47条】

筋かい 構造規定
  • 筋かいって何?
  • 筋かいをどのように配置すべき?
  • 取り付け金具やプレートの種類が知りたい。

こんな疑問や要望に答えます。

本記事では、構造設計における「筋かい」について、わかりやすく解説。

筋かいの設置基準や理想的な配置、金物の種別など基本知識が身につきます。

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住宅から特殊建築物まで1000件以上の設計相談を受けた経験をもとに、建築知識をわかりやすくまとめていきます。ご参考までにどうぞ。

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筋かいとは

筋かいとは、地震力や風圧力などの水平力へ抵抗するために軸組へ入れる斜め材です。

出典:国交省

 

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筋かいの入れ方【理想的な配置】

筋かいは、「押される力(圧縮側)」と「引っぱられる力(引張り側)」に対して、耐力が異なります。

筋かいを片側だけに入れる「片筋かい」の場合、同じ壁の中で「押される側」と「引っぱられる側」の筋かいの長さが、できるだけ同じになるようバランスを考えて配置しましょう。

バランスの良い構面の例
バランスの悪い構面の例

 

筋かいの最小断面

建築基準法で定められた「筋かいの最小断面」は、以下のとおり。

  • 引張り力を負担する筋かい:厚さ1.5cm以上・幅9cm以上の木材、 径9m以上の鉄筋等
  • 圧縮力を負担する筋かい:厚さ3cm以上・幅9cm以上の木材等
引張り力を負担する筋かい 圧縮力を負担する筋かい
筋かい_15×90 筋かい_30×90
  • 木材の場合:15㎜×90㎜以上
  • 鉄筋の場合:径9㎜以上
木材の場合:30㎜×90㎜以上

 

筋かいの接合方法

筋かい端部の接合方法は、建築基準法告示1460号において、下表のいずれかとするよう定められています。

筋かい 接合部仕様
鉄筋
直径9㎜以上
柱又は横架材を貫通した鉄筋を三角座金を介してナット締めとしたもの
鉄筋に止め付けた鋼板添え板に柱及び横架材に対して長さ9㎝の太め鉄丸くぎを8 本打ち付けたもの
木材
15㎜×90㎜
以上
柱及び横架材を欠き込み、柱及び横架材に対してそれぞれ長さ6.5㎝の鉄丸くぎを 5本平打ちしたもの
木材
30㎜×90㎜
以上
厚さ1.6㎜の鋼板添え板を、筋かいに対して径12㎜のボルト締め及び長さ6.5㎝の太め鉄丸くぎを3本平打ち、柱に対して長さ6.5㎝の太め鉄丸くぎを3本平打ち、横架材に対して長さ6.5㎝の太め鉄丸くぎを 4本平打ちとしたもの
木材
45㎜×90㎜
以上
厚さ2.3㎜以上の鋼板添え板を、筋かいに対して径12㎜のボルト締め及び長さ50㎜、径4.5㎜のスクリューくぎ7本の平打ち、柱及び横架材に対してそれぞれ長さ 50㎜、径4.5㎜のスクリューくぎ5本の平打ちとしたもの
木材
90㎜×90㎜
以上
柱又は横架材に径12㎜のボルトを用いた一面せん断接合としたもの

 

筋かいの欠きこみ

原則として、筋かいには欠き込みを行ってはなりません。

ただし、たすき掛けの場合は、適切な補強を施すことで欠きこみが認められています。

出典:国交省

筋かいが間柱と交差する場合には、間柱を欠き込んで筋かいを通しましょう。

 

筋かいについて建築基準法を読む

木造の継手及び仕口の構造方法は、建築基準法施行令47条に定められています。

「建築基準法を読みたくない」という方は、建築法規PRO2025 図解建築申請法規マニュアル建築申請memo2025 といった書籍で、図や表を見て理解を深めていきましょう。

(構造耐力上主要な部分である継手又は仕口)

第四十七条

構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。この場合において、横架材の丈が大きいこと、柱と鉄骨の横架材とが剛に接合していること等により柱に構造耐力上支障のある局部応力が生ずるおそれがあるときは、当該柱を添木等によつて補強しなければならない。

2 前項の規定によるボルト締には、ボルトの径に応じ有効な大きさと厚さを有する座金を使用しなければならない。

「国土交通大臣が定める構造方法」は、建設省告示第1460号で確認します。

木造の継手及び仕口の構造方法を定める件

建築基準法施行令(以下「令」という。)第47条第1項に規定する木造の継手及び仕口の構造方法は、次に定めるところによらなければならない。ただし、令第82条第一号から第三号までに定める構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。

一 筋かいの端部における仕口にあっては、次に掲げる筋かいの種類に応じ、それぞれイからホまでに定める接合方法又はこれらと同等以上の引張耐力を有する接合方法によらなければならない。

イ 径9ミリメートル以上の鉄筋 柱又は横架材を貫通した鉄筋を三角座金を介してナット締めとしたもの又は当該鉄筋に止め付けた鋼板添え板に柱及び横架材に対して長さ9センチメートルの太め鉄丸くぎ(日本産業規格(以下「JIS」という。)A5508(くぎ)-1992のうち太め鉄丸くぎに適合するもの又はこれと同等以上の品質を有するものをいう。以下同じ。)を8本打ち付けたもの

ロ 厚さ1.5センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材 柱及び横架材を欠き込み、柱及び横架材に対してそれぞれ長さ6.5センチメートルの鉄丸くぎ(JIS A5508(くぎ)-1992のうち鉄丸くぎに適合するもの又はこれと同等以上の品質を有するものをいう。以下同じ。)を5本平打ちしたもの

ハ 厚さ3センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材 厚さ1.6ミリメートルの鋼板添え板を、筋かいに対して径12ミリメートルのボルト(JIS B1180(六角ボルト)-1994のうち強度区分4.6に適合するもの又はこれと同等以上の品質を有するものをいう。以下同じ。)締め及び長さ6.5センチメートルの太め鉄丸くぎを3本平打ち、柱に対して長さ6.5センチメートルの太め鉄丸くぎを3本平打ち、横架材に対して長さ6.5センチメートルの太め鉄丸くぎを4本平打ちとしたもの

ニ 厚さ4.5センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材 厚さ2.3ミリメートル以上の鋼板添え板を、筋かいに対して径12ミリメートルのボルト締め及び長さ50ミリメートル、径4.5ミリメートルのスクリューくぎ7本の平打ち、柱及び横架材に対してそれぞれ長さ50ミリメートル、径4.5ミリメートルのスクリューくぎ5本の平打ちとしたもの

ホ 厚さ9センチメートル以上で幅9センチメートル以上の木材 柱又は横架材に径12ミリメートルのボルトを用いた1面せん断接合としたもの

二 壁を設け又は筋かいを入れた軸組の柱の柱脚及び柱頭の仕口にあっては、当該仕口の周囲の軸組の種類及び配置を考慮して、柱頭又は柱脚に必要とされる引張力が、当該部分の引張耐力を超えないことが確かめられたものでなくてはならない。ただし、次のイ又はロに該当する場合においては、この限りでない。

イ 横架材の上端の相互間の垂直距離が3.2メートル以下であり、かつ、軸組の種類及び柱の配置に応じて、平家部分又は最上階の柱にあっては次の表一に、その他の柱にあっては次の表二に、それぞれ掲げる表三(い)から(ぬ)までに定めるところによる場合

ロ 次のいずれにも該当する場合

(1) 当該仕口(平家部分又は階数が二の建築物の一階の柱の柱脚のものに限る。)の構造方法が、次の表三(い)から(ぬ)までのいずれかに定めるところによるもの(120ミリメートルの柱の浮き上がりに対してほぞが外れるおそれがないことを確かめられるものに限る。)であること

(2) 昭和56年建設省告示第1100号第三第一項の規定による各階における張り間方向及び桁行方向の存在壁量に、軸組の種類に応じた倍率の各階における最大値に応じた次の表四に掲げる低減係数を乗じて得た数値が、同項第一号の規定による各階の床面積に同号の単位面積当たりの必要壁量を乗じて得た数値以上であることが確かめられること。

以下省略

 

まとめ

  • 筋かいとは、水平力へ抵抗するために軸組へ入れる斜め材。
  • 片筋かいの場合、「押される側」と「引っぱられる側」の力のバランスを考えて配置する。
  • 筋かい端部の接合方法は、建築基準法告示1460号に定められている。
  • 原則として、筋かいには欠き込みを行ってはならない。

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