アーク溶接とは|必要資格(特別教育)・種類(ディグ溶接等)を解説

アーク溶接 構造規定
  • アーク溶接って何?
  • アーク溶接に必要な資格は?
  • アーク溶接の種類についてまとめてほしい。

こんな疑問や要望に答えます。

 

本記事では、溶接法の一つ「アーク溶接」についてわかりやすく解説。

記事を読むことで、アーク溶接の意味や種類、必要資格など基本知識を身につけることができます。

このサイトは、確認検査機関で審査を担当していた一級建築士が運営。

住宅から特殊建築物まで1000件以上の設計相談を受けた経験をもとに、建築知識をわかりやすくまとめていきます。ご参考までにどうぞ。

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アーク溶接とは

アーク溶接

アーク溶接とは、放電現象を利用して、同じ金属同士をつなぎ合わせる溶接方法です。

アークとは、2つの電極間で放電させること(アーク放電)によって形成されたプラズマの一種。

アーク放電は、高電流・低電圧の条件で維持され、強い光とともに大きな熱を発生します。この熱を溶接に利用するわけですね。

ガス溶接や火炎ろう付けなど、溶接方法はいくつかありますが、その中で最も広く使用されているのがアーク溶接。

たとえば、高層ビルを建設するとき、鉄骨の組み立て現場で火花を散らしているのは被覆アーク溶接です。

ロボットが高速で動き回り、火花を散らしながら溶接していれば、炭酸ガスアーク溶接法でしょう。

 

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アーク溶接作業に必要資格

アーク溶接を行う作業者には「アーク溶接作業特別教育」の受講が義務づけられています。

アーク溶接の原理や基礎知識、安全作業の方法を中心に学科11時間、実技100時間以上の教育を受けるもの。

溶接は高温の熱源を扱うため、とても危険な作業です。

作業中に溶けた金属の小さい粒子(スパッタ)が周囲に飛散し、火災や爆発を起こす可能性も。

安全な作業ができるように教育の修了を示す証明書の取得が労働安全衛生法に定められているわけですね。

 

アーク溶接の種類

アーク溶接の種類を図解すると以下のとおり。

アーク溶接_種類2

アーク溶接は大きく2種類に分けられます。

  1. 消耗電極式アーク:電極棒が溶けて母材側に移行する方式
  2. 非消耗電極式アーク:アークでは溶けないタングステンなどを電極棒とする方式

消耗電極式アークは溶けている金属を保護(シールド)する方法により、さらに3種類へ分類。

  1. 被覆アーク溶接
  2. ミグ(MIG)溶接
  3. マグ(MAG)溶接

非消耗電極式アークは、溶けた金属を不活性ガス(イナート・ガス)で保護するティグ(TIG)溶接が基本です。

このティグのアークを細く絞ったプラズマ溶接もあります。

 

被覆アーク溶接とは

「被覆アーク溶接」は、溶けた金属を保護するためにガスなどを発生させる被覆剤(=フラックス)を電極の金属棒 (=心線)に塗った「被覆アーク溶接棒」を使用する方法です。

 

ティグ溶接とは

ティグ(TIG)溶接とは、タングステンを電極とし、溶けた金属を不活性ガス(イナート・ガスなど)で保護する溶接方法です。

ティグ(TIG)溶接_溶接機

詳しくは、ティグ(TIG)溶接とは|資格・作業のコツ・溶接機の仕組みを解説をご確認ください。

 

まとめ

  • アーク溶接とは、放電現象を利用して金属同士をつなぎ合わせる溶接方法。
  • アーク溶接を行う作業者には「アーク溶接作業特別教育」の受講義務がある。
  • 消耗電極式アーク:電極棒が溶けて母材側に移行する方式
    • 被覆アーク溶接
    • ミグ(MIG)溶接
    • マグ(MAG)溶接
  • 非消耗電極式アーク:アークでは溶けないタングステンなどを電極棒とする方式
    • ティグ(TIG)溶接
    • プラズマ溶接

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