『特定行政庁』とは|建築基準法の用語をわかりやすく解説

特定行政庁とは建築基準法まとめ
  • 建築基準法の用語で『特定行政庁』って何?
  • 計画敷地の特定行政庁は、どうやって調べればいい?
  • 建築主事がいる市町村が特定行政庁と呼ばれる?

こんな疑問に答えます。

 

本記事では、建築基準法における『特定行政庁』という用語の定義をわかりやすく解説。

建築設計において「特定行政庁」との事前協議が必要となるケースは多いため、すべての設計者が理解しておくべき知識です。

このサイトは、確認検査機関で意匠審査を担当していた一級建築士が運営。

住宅から特殊建築物まで、1000件以上の設計相談を受けて得た建築基準法の知識をわかりやすくまとめていくので、ご参考までにどうぞ。

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特定行政庁とは【建築主事を置く地方公共団体】

『特定行政庁』とは、“建築主事のいる地方公共団体(都道府県・市町村など)の長”のことで、市町村長や都道府県知事が管轄する行政機関です。

 

例えば、建築行政として以下のような業務を行っています。

  • 建築確認申請
  • 違反建築物に対する是正命令
  • 建築許可
  • 建築物の仮使用認定
  • 仮設建築物の許可

現在、建築確認は民間の確認検査機関に提出することが多くなっていますが、特定行政庁に申請をすることも可能。

ただ、特定行政庁への確認申請は、サービス業である確認検査機関と比べて審査や手続きに時間がかかります…。

 

特定行政庁は5つに分類される【建築主事の設置状況による】

特定行政庁は、建築主事の設置状況によって以下の5つに分類されます。

  1. 人口25万人以上の市の長(⇒義務設置の市)
  2. 任意で建築主事を置く市町村の長(⇒任意設置の市町村)
  3. 限定的な権限をもつ建築主事を置く市町村の長(⇒限定特定行政庁)
  4. 特別区の長(⇒東京都23区)
  5. 上記①〜④以外の区域における都道府県知事

 

「③限定特定行政庁」と「④特別区」では、限定された事務(木造住宅など小規模建築物の建築確認など)についてのみ、特定行政庁の権限をもちます。

その他の事務に関しては、都道府県知事が行うことになり、権限が分かれます。

 

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特定行政庁の一覧を調べる方法

建築設計を計画する敷地の「特定行政庁」を調べるには、全国建築審査会協議会の一覧表が便利です。

 

例えば、特定行政庁ごとに建築の基準を定めた条例が異なります。

東京都は”東京都建築安全条例、大阪府では”大阪府建築基準法施行条例”というように、特定行政庁ごとの条例を見ながら設計を行う必要がありますね。

 

また、中間検査が必要となる特定工程も特定行政庁ごとに異なるので要注意。

基礎検査が必要な地域で施工する際に、中間検査を忘れてしまうと大問題になります。

「計画敷地の特定行政庁はどこか、どのような規制があるか」を必ずチェックしてから、建築設計にのぞみましょう。

 

特定行政庁について建築基準法を読んでみる

「特定行政庁」という用語の定義は、建築基準法2条に書かれています。

「建築基準法を読みたくない」という方は、建築法規PRO2020 図解建築申請法規マニュアル建築申請memo2020といった書籍で、概要を知るのがおすすめです。

第2条 この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

中略

三十五 特定行政庁

建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長をいい、その他の市町村の区域については都道府県知事をいう。ただし、第97条の2第1項又は第97条の3第1項の規定により建築主事を置く市町村の区域内の政令で定める建築物については、都道府県知事とする。

 

まとめ

  • 『特定行政庁』とは、“建築主事のいる地方公共団体(都道府県・市町村など)の長”のこと。
  • 特定行政庁は、建築主事の設置状況によって5つに分類される。
    1. 人口25万人以上の市の長(⇒義務設置の市)
    2. 任意で建築主事を置く市町村の長(⇒任意設置の市町村)
    3. 限定的な権限をもつ建築主事を置く市町村の長(⇒限定特定行政庁)
    4. 特別区の長(⇒東京都23区)
    5. 上記①〜④以外の区域における都道府県知事
  • 計画地の特定行政庁を調べるには、全国建築審査会協議会の一覧表が便利。

 

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