
- 実務未経験でも建築業界へ転職できる?
- 4年制大学の建築学科に通う必要がある?
- 未経験者が求人を探すときに使える転職サイト・転職エージェントは?
こんな悩みに答えます。
本記事では、建築実務の経験ゼロの方が、建築士事務所や建設会社で働く方法を解説。
異業種から建築業界への転職を目指す場合や、構造設計から意匠設計に職種を変えるなど、仕事の幅を広げたい方に役立つ情報です。

このサイトは、転職回数3回で「建設業・建築士事務所・確認検査機関」といった複数の業種を経験した一級建築士が運営しています。
ぼく自身、3度の転職はすべて未経験の状態からスタート。
建築業界のなかで分野を変えつつ、年収を上げてきた経緯をもとに情報をまとめるので、ご参考までにどうぞ。
未経験から建築業界へ転職する方法

- 建築業界のなかで未経験の分野へ転職
- 異業種から建設業界への転職
いずれの場合でも転職による収入アップ、スキルアップは可能です。
建設業界は社員の入れ替わりが激しく、慢性的な人手不足におちいりがち。
例えば、以下の職種で中小規模の事務所は、積極的に求人をかけることが多い印象です。
- 構造設計
- 設備設計
- 施工管理

設計や施工は、専門性が必要で未経験は雇わないんじゃないの?

企業によっては「経験」よりも別の条件が優先されることがあります。
- 他社のやり方に染まっていない人材がほしい
- 事業を継続していくために若手を入れたい
- 業務をマニュアル化しているので、ほどほどの給与で人材を雇いたい
実務経験が不足していたとしても、企業が求める条件に合致していれば、転職を成功させることは可能。
ただし…、一言に「未経験からの転職」といっても、以下の2パターンがあり、それぞれ考え方が異なります。
- 建築業界内で未経験分野への転職
- 異業種から建築業界への転職
建築業界内で未経験分野への転職
建築業界のなかで、職種の違う分野への転職は、ひんぱんに起こります。
- 意匠設計→構造設計
- 現場監督→意匠設計
- 構造設計→確認検査員

上記は一例であり、あげればキリがないほど、様々な転職パターンがあります。
これは建設業が専門分野ごとに分業化されているから。
例えば、一級建築士の学科試験でも、5つの科目に分かれていますよね。
- 計画
- 環境・設備
- 法規
- 構造
- 施工
建築計画は意匠系の設計事務所がリードし、構造は構造設計者が担当、施工は現場監督が仕切るといった具合です。

実際の現場では、設備のなかでも電気・空調などとさらに枝分かれし、細分化されています。
一つの分野を極めるのは素晴らしいこと。
ですが、「意匠設計として働きながら、施工管理も経験しているため現場がわかる」というように、複数の分野を経験した人材も魅力的です。
建設業界では、一つの分野で3年ほど経過したら、未経験分野へ移り、スキルを掛け合わせていくのもいいでしょう。
異業種から建築業界への転職
異なる業種から建築業界へ転職する方も数多くいます。
一例としてあげると、下記のようなケース。
- 建築以外の分野で就職したものの、設計に興味が出てきた
- DIYが趣味で、仕事として取り組みたくなった
- 住宅営業から住宅設計へと業態を変えたい
これからの時代、業種をまたいだ転職が増えてくるでしょう。

異なる専門分野で経験を積むことにより、スキルを掛け合わせることができるからですね。
- IT×建築
- 営業×建築
- ジャーナリスト×建築
例えば、「IT×建築」。
小規模な会社でも自社ホームページを設け、SNSで情報発信を行い、さまざまな角度から集客をこころみている時代です。
プログラミングスキルを持っていたり、Webメディアの運営経験がある建築士は、マーケティング面で非常に有利になると思います。
異業種から世界的な建築家へと転身した具体例
異業種から建築業界に入り、世界的な建築家になった事例もありますね。
例えば、オランダの建築家、レム・コールハース。
ジャーナリスト・脚本家から建築士という異色の経歴の持ち主です。
大規模なプロジェクトを多く手がけ、”行動主義”や”錯乱のニューヨーク”といった著作も出版されています。
日本では、安藤忠雄さんも有名ですね。

ボクサーから建築家という、他に類をみない経歴の持ち主。
歴史に名を残す偉人たちをみてもわかるように、「建築を学びたい」という意欲があれば、業種をまたぐ転職は十分可能です。
【Q&A】4年制大学の建築学科に入らないと建築士になれない?【通信制大学・専門学校の夜間部でも可】
一級建築士、二級建築士の受験資格は、通信制の大学や建築系の専門学校でも得ることができます。
知人の1人も大学(機械系の学部)を卒業したあとに「機械設計→建築設計」へと方向転換。
建築士を目指し、専門学校(夜間部)に通うことで受験資格を得ていました。
社会人と学生とのダブルワークで、かなりハードだったと思いますが、今では二級建築士の資格を取得し、一級建築士を目指しています。

二級建築士を取ることで、転職の幅が大きく広がりますね。
建築業界への転職におすすめの転職サービス

ぼく自身、意匠設計・確認検査員・現場監督と未経験分野への転職を重ねてきました。
ただ…、経験したことのない分野への転職は、どの企業を選べばいいか迷うもの。

会社選びで失敗したくない方は、転職サイトと転職エージェントの利用が必須です。
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まとめ
- いずれの場合でも転職による収入アップ、スキルアップは可能。
- 建築業界のなかで未経験分野へ転職
- 異業種から建設業への転職
- 建築業界のなかで、職種の違う分野への転職は、ひんぱんに起こる。
- 一つの分野で3年ほど経過したら、未経験分野へ移り、スキルを掛け合わせていくのもおすすめ。
- 異なる業種から建築業界へ転職するケースは数多くあるる。
- 今後は業種をまたいだ転職が増加していくはず。
- 一級建築士、二級建築士の受験資格は、通信制の大学や建築系の専門学校でも得られる。
- 転職サイトと転職エージェントを活用することで、「未経験者も歓迎」といった求人情報が探しやすくなる。





