
- 天井の高さの最低基準はどのくらい?
- 平均天井高さの求め方は?
- 高さ2400㎜あればOK?
こんな疑問に答えます。
本記事では、建築基準法における「天井高さ」について解説。
居室を設計するときに確保すべき天井の高さや、勾配天井の「平均天井高」の計算方法を理解したい方に役立つ情報です。

このサイトは、確認検査機関で審査を担当していた一級建築士が運営。
住宅から特殊建築物まで1000件以上の設計相談を受けた経験をもとに、建築知識をわかりやすくまとめていきます。ご参考までにどうぞ。
建築基準法における天井高さの基準
建築基準法において、居室の床から天井までの高さは2.1m以上、必要とされています。

あくまでもLDKや寝室といった「居室」に定められた基準であり、物置などの「室」および「廊下」には高さの制限がありません。

人が常時利用しない部屋は、天井高さ2.1m以下で設計してもOK。
平均天井高の求め方
1つの室で天井の高さが異なるとき、高さ2.1mを確保されているかは、天井高さの平均を測定します。
✔️ 平均天井高さの求め方
勾配天井における平均天井高さの求め方

勾配天井とは、天井面が水平ではなく、斜めに傾斜しているものです。
天井の勾配が一定であれば、断面図から平均天井高さを割り出すことが可能。


もちろん、基本の計算式となる「容積÷床面積」をつかって、平均の高さを求めても同じ結果になります。
高天井における平均天井高さの求め方
高天井とは、一つの室(部屋)のなかで、一部の天井が高いことを示します。
平均天井高さを求めるときは、高天井部分を含めた室容積を計算し、床面積で割ります。
✔️ 平均天井の求め方

居室の天井高さについて建築基準法を読む
居室の天井高さの最低基準は、建築基準法施行令21条に書かれています。
「建築基準法を読みたくない」という場合は、建築法規PRO2025 図解建築申請法規マニュアル や建築申請memo2025 といった書籍で、図や表を見て理解を深めていきましょう。
第二節 居室の天井の高さ、床の高さ及び防湿方法
(居室の天井の高さ)
第二十一条 居室の天井の高さは、二・一メートル以上でなければならない。
2 前項の天井の高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする。
まとめ
- 居室の床から天井までの高さは2.1m以上、確保すること。
- 1室で天井の高さが異なるときは「平均天井高さ」を求めます。
- 平均天井高さの計算方法
- 平均天井高さ[m]=室の容積[m3]÷室の面積[m2]
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