
- 一級建築士試験で使えるおすすめ製図道具はある?
- 製図試験で5分でもスピードを上げたい…。
- 使いづらい道具を買って後悔したくない。
こんな要望に応えます。
本記事では、一級建築士の製図試験で、僕が実際に使って役に立った製図道具を紹介します。
東急ハンズの製図用品コーナーに通い、悩んだすえに購入した商品ばかり。道具を選ぶことそのものが楽しくなってしまい、貴重な勉強時間を浪費してしまいました…。
製図試験前の限りある時間を「買い物」に費やしてはいけません。
「道具を選ぶ」という無駄な時間を減らし、一枚でも多く図面を描きましょう。

このサイトは、製図試験を一発合格した一級建築士が運営しています。試験勉強で培ったノウハウをまとめていくので、参考までにどうぞ。
- 折りたたみ縮尺スケール
- テンプレート付き三角定規
- ペン立てになる『筆箱』
- クルトガ【「計画の要点」をきれいに書くために】
- ホルダー消しゴム
- 製図用シャーペン【厳選した一本】
- ノック式蛍光ペン【キャップを取り外す時間さえも短縮】
- 図面を収納するファイル(サイズA2・A3)
- 小さめの『三角定規』
- コクヨの製図板 【利便性・機能性・信頼性の3つを満たす】
- 製図用ブラシ【図面をきれいに仕上げるために】
- ツイストノート hirakuno(A5サイズ・方眼罫)【要点整理に最適】
- フリクションボールノック ビズ【フリクションの上位モデル】
- AIR-IN 消しゴム【いつもカドで消す感触】
- 3M スコッチ メンディングテープ (ディスペンサー付き)
- まとめ
折りたたみ縮尺スケール
一級建築士製図試験には、”軽く・薄く・かさばらない”『折りたたみ縮尺スケール』がおすすめです。
縮尺スケールは、三角柱の形をした三角スケールを使用する受験生が一般的ですよね。
限られた作業スペースしか与えられない製図試験においては、場所をとらず、邪魔にならず、扱いやすい『折りたたみ縮尺スケール』が、圧倒的に有利です。
僕は、15㎝サイズと30㎝サイズ、両方の折りたたみスケールを試験で活用していました。
製図開始直後におおまかな建物の寸法を決めるときは、30㎝サイズを使い、図面を描きはじめてからは15㎝サイズに切り替えるといったように使い分けましょう。
折りたたみ縮尺スケール サイズ15㎝
折りたたみ縮尺スケール サイズ30㎝
テンプレート付き三角定規
『バンコ 三角定規45°テンプレートプラス』は、その名のとおり、柱などを描くためのテンプレートが付いた三角定規です。
製図の序盤で、ヘアライン(捨て線)と柱を作図するとき、垂直のヘアラインを引きつつ、そのままの流れで柱も描くことが可能。
三角定規とテンプレートを使い分ける手間が省けるため、作図スピードアップにつながります。
『製図テンプレート』|細かい部分の作図用に必須

テンプレート付き三角定規は、大きくてかさばるので、試験中盤以降の細かい図形の作図をするときには、『ステッドラー テンプレート』を使用しましょう。
ペン立てになる『筆箱』

ペン立てにもなる筆箱『筆箱+ペン立て ネオクリッツ』を使うメリットは、製図作業スペースを最大限に確保できることです。
試験会場は大学の講義室などを使うことが多く、机がとても狭いため、製図道具は必要最小限に絞りたい。
一般的な筆箱を使うと、平面的に机の面積を占めてしまうため、ペン立て型の方が効率よく空間を使えます。
クルトガ【「計画の要点」をきれいに書くために】

『クルトガ』とは、三菱鉛筆が開発したシャープペンの一種で、トガった芯先をキープしてくれるという特徴があります。
通常、シャープペンで文字を書いていると、線が細くなったり、太くなったりしますよね。
クルトガは常に尖った芯先を保つため、文字の線の太さが一定となり、答案用紙がきれいに仕上がります。
「試験は見た目では無く、回答の中身が重要」という意見もありますが、一級建築士試験に関しては「答案用紙をパッと見たときの印象も重要」だと考えています。
採点しているのは機械ではなく、人間。
何十枚も図面を採点していると、試験官本人も気付かないうちに、第一印象で「答案を読むに値するかどうか」判断を下しているかもしれません。
字がきたない、書くのが苦手という方は、最低限、文房具にこだわって線をきれいに書けるようにしましょう。ぱっと見の印象がガラリと変わりますよ。
ホルダー消しゴム

消しゴムは、スライド式のものをひとつ持っておくと、細かい部分の修正をするときに重宝します。
消しゴム用のテンプレートを使っている人も見かけますが、テンプレートがどこにあるか見失ったり、出し入れする時間がもったいないので、作業スピードを考えて使用を控えましょう。
細部の修正作業は『ぺんてる 消しゴム クリックイレーザー フォープロ』というホルダー式消しゴムだけで十分対応できます。
製図用シャーペン【厳選した一本】

一級建築士製図試験では、大量に図面を描くことになるため、製図用シャーペンは最も使う頻度が多い文房具です。
製図用シャーペンを選ぶときのポイントは3つ。
- 適度な重量感で描いていて疲れない
- きれいな線を描ける
- 芯の太さの違うシャーペンを2つ準備し、使い分ける
僕自身、「二級建築士」を受験したときから含めると、6本の製図用シャーペンを試して、やっと納得できる2本にたどり着きました。
一級建築士試験でシャーペンを「芯の太さ」ごとに4本くらい使い分ける人もいますが、僕はおすすめしません。
試験中に「シャーペンを選ぶ」という選択をしなければいけなくなるため、脳に無駄な負担をかけることになり、製図に対する集中力が低下するからです。
柱や壁など太い線を描くために、芯の太さ「0.9㎜」、それ以外の線は「0.5㎜」と割り切りましょう。
製図用シャーペン(芯の太さ0.5㎜)
僕が本試験で実際に使った製図用シャーペンが、『ぺんてる シャープペン グラフ1000 フォープロ PG1005 0.5mm』です。
シャーペン本体の重量が軽く、手が疲れにくい。
なおかつ、芯から軸に至る強度が高いことが実感できて、安定感があります。
製図用シャーペン(芯の太さ0.9㎜)
ノック式蛍光ペン【キャップを取り外す時間さえも短縮】
製図試験では、問題用紙に蛍光ペンで色を塗り、一目でぱっと見て、情報が得られるようにするのもテクニックのひとつです。(資格学校でも指導されます)
文章をマーキングするときに、キャップ式の蛍光ペンを使うと、キャップを付けたり外したり、たまに落としたりと、時間のロスが出てしまいます。
そこで、僕が選んだのは『蛍光ペン ノック式 ハンディラインS』です。
細かい作業時間の短縮や、ストレスの軽減が、作図時間全体の効率化につながります。
図面を収納するファイル(サイズA2・A3)
図面ファイル A2サイズ収納用
資格学校で描いた図面を持ち帰ったり、宿題を持っていくときに使う『A2サイズ図面を折りたたんで収納できるファイル』です。
筒状のアジャスターケースを使ってもいいと思いますが、図面に”巻きぐせ”がついてしまいますよね。
個人的な勉強法として、図面を家に持ち帰って、壁に貼り、何度も見返したかったので、巻きぐせがつかない、折りたたみ式の『キングジム 図面ファイル』を選びました。
図面ファイル A3サイズ収納用
資格学校で配られたA3サイズの図面・資料を見開きで収納できる『キングジム クリアーファイル ショットドックス』というA4ファイル。
資料はもらって終わりではなく、何度も見返すことで、記憶に定着させましょう。

僕は図面課題の模範解答をファイリングして、すき間時間に繰り返し見るようにしていました。
小さめの『三角定規』

製図序盤で、建物の全体像を描くときは30㎝の三角定規を使いますが、図面の細部も描いていく中盤以降は、小さめの三角定規に切り替えて作図を進めていました。
僕がおすすめするのは、『ウチダ 三角定規 18㎝x2㎜ 方眼』
「方眼」が付いているというのがポイント。
製図板の平行定規を使うまでもない細かい作図は、方眼のマス目を使って垂直の線が引けるので、きれいに、早く仕上がります。
コクヨの製図板 【利便性・機能性・信頼性の3つを満たす】

様々なメーカーの製図板を比較したときに、僕が重視したポイントは3つ。
- 持ち運びやすいか
- 平行定規の下に小物を収納できるスペースがあるか
- 信頼できるブランド力のある企業かどうか
これらの条件に当てはまったのが、『コクヨ トレイザー マグネット製図板』です。
水平・垂直の線を引けるというのは当たり前の機能。どのメーカーの製図板を使っても大差ないと思います。
問題は、「利便性・機能性・信頼性」に優れているかどうか。
資格学校の授業のたびに製図板をかついでいき、製図試験会場に持って行ったりと、運搬時の利便性は重視したいポイントです。
『コクヨ トレイザー マグネット製図板』は、肩から掛けられるバッグも付属しているので、持ち運びが楽。
また、平行定規の下に、縮尺スケールや消しゴム、ペンなどを収納する部分がある方が機能性に優れています。
最後に、壊れにくいかどうか。試験本番直前に製図板が破損したりすると、1年を棒に振るおそれもあります。
謎の中国製品と比べて、少し値が上がったとしても、信頼性の高い日本製を選ぶのが賢い選択ではないでしょうか。
製図用ブラシ【図面をきれいに仕上げるために】
消しゴムのカスを手で払うと汚れてしまうので、『製図用ブラシ』を必ず使いましょう。
図面をきれいに仕上げるのも確実に合格するための必須条件です。
ツイストノート hirakuno(A5サイズ・方眼罫)【要点整理に最適】
『リヒトラブ ツイストノート hirakuno』というノートをご存知でしょうか。
一見ふつうのリングノートなのですが、リングが簡単に着脱可能で、ページを自由に入れ替えることができます。

僕はツイストノートを一級建築士製図の試験勉強で活用し、授業で学んだことを科目(カテゴリ)ごとに整理していました。
例えば、”計画の要点”で記述するキーワードを書いたページだけをまとめる等、後から見直すことを想定したノートが作れるようになります。
記憶の定着には反復して読むことが大事なので、ノートを整理し、復習しやすい『リヒトラブ ツイストノート hirakuno』がおすすめです。
フリクションボールノック ビズ【フリクションの上位モデル】
試験勉強や資格学校での授業などのシーンで、「消せるボールペン」を使っている方が増えていると思います。
僕が重用しているのが、フリクションボールペンの上級モデルである『フリクションボールノック ビズ』です。
安価なフリクションボールペンとインクは同じですが、高級感と適度な重量感があるのが特徴。
文字を書く行為そのものが嫌いという方は、文具にこだわりを持つと、気分が変わって試験勉強に取り組みやすくなると思いますよ。
AIR-IN 消しゴム【いつもカドで消す感触】

製図試験で広い範囲を消したいときは、『消しゴム エアイン ハード』を使っていました。
「いつもカドで消す感触」というキャッチフレーズどおり、消すときの感覚は100円均一の消しゴムとは比較になりません。
きれいに素早く修正作業を終わらせるためにも、消しゴムはちょっといいものを選びたいですね。
3M スコッチ メンディングテープ (ディスペンサー付き)

製図板に図面を固定するときは、『メンディングテープ』を使いましょう。
磁石で製図板に図面をとめている受験生もいますが、固定する力が弱く、作図中にずれると元に戻すために時間をロスするので、避けたほうが無難です。
『メンディングテープ』は、”ディスペンサー”というテープをカットする機構が付いている商品がおすすめ。
毎日のように図面を描くことになり、テープで図面を固定する頻度が多くなるため、きれいに手早く切れた方がストレスが軽減されます。
小さなストレスが積み重なって、製図の勉強が嫌になることもあるので、作業効率は最大化していきましょう。
まとめ
縮尺スケール:『折りたたみ縮尺スケール』
テンプレート付き三角定規:『三角定規45°テンプレートプラス』
製図テンプレート:『ステッドラーテンプレート』
筆箱:『筆箱+ペン立てネオクリッツ』
シャープペン(”計画の要点”記述用):『クルトガ』
ホルダー消しゴム:『クリックイレーザーフォープロ』
製図用シャーペン0.5㎜:『ぺんてるシャープペン_グラフ1000:0.5mm』
製図用シャーペン0.9㎜:『ぺんてるシャープペン_グラフ1000:0.9mm』
蛍光ペン:『蛍光ペン(ノック式)ハンディラインS』
A2図面収納用ファイル:『キングジム図面ファイルGSA21172黒』
A3図面収納用ファイル:『キングジム_クリアーファイル_ショットドックス』
三角定規:『ウチダ 三角定規 18㎝x2㎜ 方眼』
製図板:『コクヨ_トレイザー_製図板』
製図用ブラシ:『ドラパス製図用ブラシ_小_23cm』
学習用ノート:『ツイストノート_hirakuno』
学習用ボールペン:『フリクションボールノック_ビズ』
消しゴム:『エアインハード』
図面固定用テープ:『メンディングテープ』
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